【年末の施工管理は修羅場】建築現場が一番大変な季節
年末になると、建築現場はどこも慌ただしい雰囲気に包まれます。
施工管理をしている人なら誰もが口にするのが、「年末は地獄だ」という言葉。
なぜここまで大変なのか──その理由を現場目線でまとめてみました。
まず一番の理由は、工程の追い込み。
「年内引き渡し」や「年内完了」を目標にしている現場が多く、どこもスケジュールがギリギリです。
職人の確保も難しく、天候不順で予定がズレることも珍しくありません。
それでも期日を守るために、日々の段取り調整に追われます。
この時期は、まさに施工管理者の腕の見せどころです。
さらに大変なのが、検査と書類業務。
官庁検査や施主検査、社内検査などが立て続けに入り、資料作成と是正対応に追われます。
施工写真や出来形記録を整理し、報告書を仕上げる作業は想像以上に時間がかかります。
「現場に出たいのに、パソコンの前から動けない」──そんなジレンマに悩む人も多い時期です。
加えて、安全管理にも気を抜けません。
年末は「もう少しだから」と無理をして事故が起こるケースが増える傾向にあります。
そのため、安全大会や年末パトロールを行い、足場・仮設・電源などの点検を徹底します。
「無事故で年を越すこと」が、現場全体の共通目標です。
そして年の瀬が近づくと始まるのが、年末休工の準備。
現場の清掃、仮囲いの補修、資材整理、鍵の施錠、防犯対策などを細かく確認します。
一年の汚れを落とし、安心して休みに入れるように整えるこの作業は、施工管理にとって大切な締めくくりです。
年末は、現場・書類・安全・人員・施主対応と、あらゆる業務が重なります。
まさに「全部同時進行」の時期ですが、焦ってミスをするより、ひとつずつ確実に進めることが大切です。
日々の整理とチームの連携を意識すれば、混乱も少なく乗り切れます。
どんなに大変でも、年末の現場を無事に締められた瞬間の達成感は格別です。
その一言、「お疲れさまでした」に込められた重みこそ、施工管理という仕事のやりがいを感じる瞬間かもしれません。
施工管理への応募はこちら。
