こんにちは、ビリーブの藤井です(^^♪
本日は 積算と見積の違いとはなにか解説したいと思います。
施工管理における「見積」と「積算」は、工事費を算出するという点で共通していますが、目的、内容、役割が大きく異なります。
積算
積算とは
設計図や仕様書に基づき、工事に必要な材料、労力、機械などの数量を詳細に計算し、それぞれの単価を掛け合わせて工事の「原価」を算出する作業です。
具体的には、材料費、労務費、直接経費などを項目ごとに細かく積み上げます。
積算で算出される金額は、あくまで工事を完成させるために必要な「原価」であり、会社の利益は含まれていません。
積算の主な目的
工事の正確な原価を把握し、予算管理やコスト削減に役立てることです。
また、後述する見積もりを作成するための基礎データとしても重要な役割を果たします。
見積
見積とは
積算で算出された原価に、会社の利益、一般管理費、販売費などの諸経費を上乗せし、発注者に提示する「工事金額」を算出する作業です。
見積書は、発注者が工事費用を比較検討するための判断材料となり、工事の受注を獲得するための重要な資料となります。
見積の作成には、積算で算出された原価だけでなく、市場の動向や競合他社の価格なども考慮する必要があります。
また、発注者との交渉や価格調整も含まれるため、営業的な側面も持ち合わせています。
両者の違い
目的
積算は原価算出、見積は工事金額算出
内容
積算は材料・労務費等の詳細計算、見積は利益・諸経費等の加算
役割
積算は見積の基礎データ、見積は受注活動の資料
つまり、積算は「工事にかかる費用を正確に把握する」ためのものであり、見積は「その費用に利益を加えて顧客に提示する」ためのものです。
両者は密接な関係にあり、正確な積算があって初めて、適切な見積もりを作成することができます。
施工管理において、積算と見積はどちらも非常に重要なプロセスです。
正確な積算は、工事の予算管理やコスト削減に貢献し、適切な見積は、企業の利益確保と受注活動に繋がります。
建設工事は、同じような建物や施設を作る場合でも、様々な条件によって工事費用が大きく変わります。
そのため、工事費用を正確に算出する積算は、欠かせない作業と言えるでしょう。
しかし、積算は単純な計算作業ではありません。
現場の状況を把握し、綿密な施工計画を立てること
周囲の環境に配慮した施工方法や工程を考えること
作業の難易度や条件に合わせて適切な歩掛(作業量と所要時間の基準)を適用すること
地域や時期に応じた労務費を正確に計算すること
など、様々な要素を考慮する必要があります。
これらの要素のどれか一つでも欠けてしまうと、実際の工事費用と乖離が生じ、工事の採算性や工程に影響を及ぼす可能性があります。
だからこそ、積算業務には、高い専門知識と経験に基づいた、慎重かつ丁寧な作業が求められるのです。
いかがでしたでしょうか。
積算は正確さが不可欠ですが、ヒューマンエラーが起こりやすい業務でもあります。
積算ソフトやシステムを使って、ミスを防ぐ対策を取りながら、業務の効率化を図りたいですね。
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